マツダウォッチング

マツダ車はどれも同じ顔?

投稿日:2017/09/01 更新日:

プレジデントオンラインに「マツダの「コモンアーキテクチャー」とは何か?」というタイトルのマツダに関する連載があります。

マツダの「コモンアーキテクチャー」とは何か?
http://president.jp/category/c01997

最新の記事は「マツダ車はなぜ「みな同じ」に見えるのか」ということで、金太郎飴などと揶揄されてしまうこともある、新世代商品群のマツダ車のデザインについて書かれています。

マツダ車はなぜ「みな同じ」に見えるのか
http://president.jp/articles/-/22928

ワタシも個人的に「なぜマツダ車のデザインは統一されているのか」を考えたことがあるのですが、上記の記事では、なるほどと思えることがいくつか書いてありましたので、ご紹介します。

ちなみに、ワタシは「ブランドイメージの形成」や「チーターなどの動物モチーフが好き?(過去に“ゾイド”との共通性を発見し、記事にしています)」ということや、少しネガティブな見方としては「デザインコストの削減」が理由ではないかと考えていました。

なぜマツダ車はみな同じなのか

では、プレジデントオンラインの記事から、気になる部分を引用していきます。

部品共用とコモンアーキの違い

まずは、部品共用とコモンアーキテクチャの違いから。この違いを把握しておくことは今のマツダの成功を理解する上で重要だと思います。

1908年、米GMが世界に先駆けて導入したプラットフォーム共用という絶対ソリューションは、21世紀に入ってほころび始める。

(中略)

自動車産業全体がポスト・プラットフォームを希求する中で、マツダが示した新しい解がコモンアーキテクチャーだ。(中略)コモンアーキテクチャーとは言って見れば数学の公式みたいなもので、最終的な答えは変数でいろいろ変わるが、公式は常に変わらない。コモンアーキテクチャーでは全ての問題を同じ公式で解答できるような設計を目指す。


マツダ車はなぜ「みな同じ」に見えるのか
http://president.jp/articles/-/22928

コモンアーキを数学の公式とするなら、部品共用は何でしょう。解答の流用?

コモンアーキなら公式に通すインプットを問題によって変えられるので問題ごとに適した解答を得られるけど、部品共用は問題に応じたインプットの変更ができないので、ある問題の解答を別の問題に無理矢理あてはめてしまうので適さないことがある、といった感じでしょうか。

部品共用はモノのシェアで、コモンアーキはコト(考え方)のシェアである、とも言えそうです。

ちなみに、現在のマツダは部品共用をしていないわけではなく、例えば、デミオとCX-3はセンターコンソールやエアコン吹き出し口の金属部品などが共通ですし、ハンドルに至ってはほぼ全車種で統一されています。

コストバランスや車格、イメージ統一などの観点からポジティブかつ適した形で部品共用がされている印象ですが、個人的にはCX-3はもう少しデミオとの差異を設けてほしいところですね。特にインテリア。

同じデザインで全体として印象付け

続いて、記事タイトルにもなっている、なぜマツダ車がいずれも同じ顔をしているのか、という話です。

リーマンショックが起こった2008年、マツダの世界生産は135万台。世界のトップを争うトヨタ、GM、フォルクスワーゲンが1000万台の三つどもえ戦に入る頃、マツダの生産規模はその程度でしかなかった。トヨタの小型車・アクアの国内単月販売数はピークで3万5000台。しかしマツダの最量販車種であるデミオは、ピークで9000台に届かない。

トヨタと同じように、クルマ一台ずつの存在感で争ったら、マツダは埋没してしまう。何しろ国内販売台数でも競合車の4分の1、世界全体のトータルで見たら74分の1しかないのだ。めまいがするほどの差である。

元々決してブランドイメージが高くないマツダが「おっ! マツダも良いな」と言ってもらうためには、一台ずつのデザインを頑張っても勝負にならない。8台のデザインに少ない戦力を分散投資して疲弊した揚げ句「そんなクルマあったっけ?」と言われるのだけは避けなくてはならない。


マツダ車はなぜ「みな同じ」に見えるのか
http://president.jp/articles/-/22928

車種一つずつにすごく特色を持たせて目立たせるよりも、統一性のあるデザインとすることで全体としての印象を強くする、ということですね。

なるほど、これは納得です。

確かに、車種レベルで気になってもそこからメーカーまで繋がっていくことってそんなにないですよね。クルマにさほど興味がなければ尚更です。

でも、パッと見は同じに見えるけど、大きさやディテールが違う複数の車種を、それもソウルレッドのような艶やかな赤色ですと、見かけるたびに印象に残っていって「どこのクルマなんだろう?」とメーカーが気になるところまでたどり着きやすいだろう、と言えると思います。

このマツダの考えを知ると、「どのマツダ車も同じように見える」というのは、まさにマツダの狙いであり、「全部同じじゃないか」とか「金太郎飴だ」という指摘は的外れだとわかります。

まぁ、「飽きた」と言われてしまったらどうしようもないのですが。。。

魂動はデザインのコモンアーキ

続いて、「魂動デザイン」はデザインのコモンアーキテクチャであると書かれています。

こうして出来上がったのが、2012年2月以降発売の新世代商品群に共通する「魂動(こどう)デザイン」だ。前出の前田育男常務によれば、魂動デザインは、最初からデザインのコモンアーキテクチャーを目指したものであり、最高最良のデザインにマツダの全精力を注ぎ、それを8車種全てに適用することを意図していたという。「絶対に埋没しない」――前田常務はそのために魂動デザインと格闘している。


マツダ車はなぜ「みな同じ」に見えるのか
http://president.jp/articles/-/22928

何かしらのマスターデザインがあって、個々の車種に展開する際には、例えば、セダンやワゴン、コンパクトカーやフラッグシップ、のようなインプット(引数)を渡すことで、それぞれに最適なデザインを導き出すイメージでしょうか。

マツダのどこかに、マスターデザインが厳重保管されていたりしたら面白いですね。コカコーラのレシピみたいな感じで。

わかる人にわかればいいディテール

ここからは私見になりますが、マツダは、前述のとおり車種単体よりもメーカーとして認識してもらうことをより重視していて、ディテールについては「わかる人にはわかる」で良いのだと思います。

例えば、アクセラとアテンザのフロントマスクの違い。デミオやCX-5のマイナーチェンジごとの変更点。

これらの差異は、それなりのマツダ好きでなければ識別が難しいでしょう。普通の人なら、比較写真を見て、どこが違うのか説明を聞いて、「ああ、確かに」となるレベルかと思います。

でも、そんな風にして、いま2%に入っているマツダ好きがより濃い存在になったり、新たなマツダ好きが加わってきたりすれば、マツダの目的は果たされるのでしょう。

事実、ワタシはクルマにほぼ興味がなかったところから、街で見かけたマツダ車をいいなと思い、いろいろ調べているうちにマツダ自体を好きになり、最終的に新型CX-5を購入するに至っています。王道コースを歩んできたような感じですね。

まとめ

今回は、なぜマツダ車はどれも同じに見えるデザインなのか、コモンアーキテクチャの観点から書かれた記事をご紹介しました。

本記事中で引用しました、部品共用とコモンアーキの違いやデザインにもコモンアーキの考え方が適用されていることについて、なるほどと思うと同時に、ワタシがマツダ車に興味を持って購入するまでの過程がまさにマツダの狙い通りであることに驚きを隠せませんでした(笑)

今後、一年以内には第2世代の魂動デザインが発表されるでしょうし、引き続き、マツダのデザイン動向から目が離せませんね。

今回引用させていただいた、プレジデントオンラインの連載も続いていくはずですので、まずはこちらの更新を楽しみにしたいと思います。

余談

ちょっと気になったのですが、記事中にある「8車種」は以下でしょうかね。

  1. デミオ
  2. アクセラ
  3. アテンザ
  4. CX-3
  5. CX-4(CX-9?)
  6. CX-5
  7. CX-8
  8. ロードスター

日本市場で発売している or 発売予定のものが対象かと思いますので、CX-4/9が微妙ですね。

どちらも現時点では日本市場で未発売ですし、予定もなさそうです。可能性の話をすれば、CX-4の方が有力そうですが。

(おわり)

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猫さん

桃猫家の夫です。 プロフィールは こちら。 桃猫家.net では、運営やデザイン等の総合プロデュースとクルマやテクノロジに関する記事の執筆をしています。

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