『中国新興企業の正体』を読みました。
『中国新興企業の正体』
日本でもそれなりに知られているアリババや百度、ファーウェイ、ドローンのDJIなどはもちろん、配車アプリの滴滴やシェア自転車のモバイクなども加えた中国新興企業について、創業時や今に至るまでのエピソードが結構濃ゆく紹介されています。
ワタシの場合、学生時代から中国との関わりが強いこともあり、中国で勢いのある新興企業をそれなりに知っているつもりでしたが、全然知ったかぶりしちゃってたなーと反省です。
以降、いくつか気になった話を書き留めておきます。
饿了么
さらっと「大学が学生に無料配布していた映画をDVD化して、提携先の飲食店に配った」と書いてありますが、これ二次配布ですよね…。許可の有無はわかりませんが、当時の中国で、饿了么自体もまだ小さかったからできたことだろうなぁ。
华为
創業者の任さんは文化大革命の間、共産党員になれなかったそうですが、党員じゃない人もいるんですね。
社名の由来は“中国作为”。
80年代に外資系に占有されていた中国の通信機器市場は、7カ国8つの企業が各々の独自仕様を使っていた“七国八制”。
“居安思危”…平時に有事のことを考える。
ここ5年ほどで急に出てきた印象を持っていましたが、歴史は結構古いし、2008年時点ではすでにヨーロッパの通信機器市場でシェア10%あった、と。
没落する欧州・日本メーカーを尻目に成長を続ける同社。ファーウェイジャパンの王社長は「持続的かつ巨額の研究開発投資」がその理由と言う。新入社員の研修に軍事訓練があるとか。
アリババ
馬さんは劣等生だったようですが、高校の英語教師が美人だったこともあり?英語の成績は良かった。それを見た父親がほぼ毎朝、彼を自転車で西湖に連れて行き、外国人のガイドをさせたそうな。
淘宝(淘宝网)はCtoC、天猫(元・淘宝商城)はBtoCのサービス。余额宝が面白い。
百度
2000年代前半からある企業なんですね。てっきりGoogleが中国から撤退した2010年あたりからポッと出てきた企業かと思っていました。
しかも、Googleの撤退前の時点で中国での検索エンジンシェアは6割近くあったということで、ワタシが単に使い慣れているGoogleしか使っていなくて、百度を知らなかっただけなのですね。
腾讯
微信のサービス開始は2011年1月なんですね。私が微信を知ったのはLINEよりも後だったので、てっきりTwitterと後追いの微博の関係みたく、中国版LINEと見なしていましたが、サービス開始時期から言うと、微信が先。
(おわり)